『ゴールデンウィーク間近!~中国旅行のススメ~』
入学や就職など新年度のスタートで慌ただしく4月が過ぎると、あっという間にゴールデンウィークです。日頃の忙しい生活を一旦忘れてリフレッシュするために旅行を計画する人も多いですね。最近ではLCC(格安航空)なども充実し、日本人の海外旅行者は年々増加傾向にあります。特にお隣り中国の場合、場所によっては2,3時間で行けますし、頑張れば日帰りも可能です。航空代と宿泊代を合わせて5万円以内のツアーも多数あり、日本国内の旅行より安くなることもあります。今回はそんな気軽に行ける海外旅行先である中国について、旅行時の注意点や使えるフレーズをご紹介します。
全ておまかせ派?マイペースに行きたい派?最適な旅行プランの立て方
万里の長城に行きたい!兵馬俑が見たい!などの観光名所を中心にプランを立てたい人、自由気ままに買い物がしたい人、とにかく安く抑えたい人・・・中国旅行の楽しみ方は様々です。事前に自分の希望を明確にイメージして旅行プランを考えましょう。初心者であれば航空券、ホテル代、現地ツアーの全てがセットになっているものが安心です。中国語が全く話せなくても空港に着けば日本人ガイドか日本語のできる中国人ガイドが待っていますし、ホテルへの移動、食事場所、観光名所を巡るツアーバスなど全てが手配されています。デメリットとしては集合時間などに縛られるので、観光地などを自分のペースで見ることができないかもしれません。またあまり興味の無い場所でもツアーに含まれていると付き合わなくてはなりません。中国語がある程度話せる人や、自分で好きなところに行きたい人は航空券とホテルだけが決まっていて他は全て自由行動というツアーもあります。宿泊するホテルのレベルにこだわりが無ければ値段をかなり安く抑えることができます。自由行動の場合はよく計画する必要がありますが、自分でバスや地下鉄に乗ったり、途中で道を尋ねながら観光地に向かってみるのも楽しい思い出になります。中国に着いてから適当なホテルを探すという手もありますが、都市によっては夜になると治安が心配な場所もありますし、外国人と分かると高額な宿泊代を請求されてしまうこともあります。最低限、宿泊場所は事前に予約しておくと安心です。
タクシー?バス?地下鉄?移動手段は何がおすすめ?
まず確実に目的地に着くならタクシーが便利です。日本に比べて料金も安く、場所によりますが初乗りは十数元(200円~)程度です。またタクシー乗り場に限らず街中を流しで走っていることが多いので気軽に利用できます。乗りたい時は手を挙げて呼び止め、ドアは自分で開けます。タクシーに乗ったらシンプルに「我要去○○。(wǒ yào qù○○。 ○○に行きたいです。)」と告げます。発音によっては聞き取ってもらえないこともあるので事前に行き先を紙に書いておくと安心です。念のため料金メーターがリセットされているかをチェックしましょう。また注意する点として観光地には所謂“闇タクシー”がいます。無許可で営業している個人タクシーで、観光客を見つけるとしつこく乗るように勧めてきます。料金も騙される可能性がありますし、危険なので勧誘がしつこくても無視するようにしましょう。
ある程度の規模の都市では路線バスが充実しています。乗車時にお金を箱に入れるか、チャージ式のカードをかざして運賃を払います。乗る前に小銭を用意しておきましょう。運賃は1~2元の場合が多く、本数も多いので安く便利に移動できます。次に着くバス停の音声アナウンスがありますが、場所によってはその土地の方言でアナウンスされたり、また車内がうるさくてよく聞こえないこともあります。乗り過ごさないように注意が必要です。
北京、上海、広州などの大都市になると、市内を地下鉄が走っています。日本の電車のように、改札を通る時は切符を差し込むかカード型やコイン型のICカードをかざします。路線図がバスよりも分かりやすく、到着駅の表示が出るので降りる場所を間違えることもありません。また近年中国は自動車の急激な増加で都市部の渋滞が問題になっています。路線バスの場合渋滞にはまると思わぬ時間をとられてしまいますが、地下鉄ならその心配がありません。
本場の中華料理を楽しむ!
中国旅行の楽しみは何と言っても“美味しい本格中華”です。朝食の屋台から高級なレストランまでとにかく美味しい物がたくさんあります。是非行く先々のご当地料理を楽しみましょう。レストランなどでは日本の習慣と違う点もいくつかあります。まず食事中に冷たいものを飲まない中国人が多いので、冷たい水は出てきません。白湯やお茶が出されることが多いです。ビールなども特に注文しない限りは常温のものが出てきます。また日本人が大抵驚くのは魚や肉の骨をお皿の上ではなくテーブルの上に捨てていくことです。レストランによってはテーブルクロスの上にもう一層ビニールが被せられていて、客が入れ替わる度にテーブル上の食べかすをビニールごと捨てるようになっています。見た目はいまいちですが衛生的で合理的な方法ですね。
意外と大事!トイレ事情
万が一に備えてトイレの場所を尋ねる中国語は言えるようにしておきましょう。「洗手间在哪里?」(xǐ shǒu jiān zài nǎ lǐ?トイレはどこですか?)と尋ねます。空港、レストラン、商業施設などでは店員や清掃員に聞くと教えてもらえます。一昔前は“ニーハオトイレ”と冗談で言われていた扉の無いトイレもあったのですが、最近ではあまり見なくなりました。大都市では清潔なトイレが整備されているところも増えています。ただやはり驚くほど汚いトイレもあるので、ホテルや新しいファストフード店の比較的きれいなトイレを早めに利用しておくのがお勧めです。トイレットペーパーは備え付けでないことが多いので自分で持って入ります。ペーパーを流せるタイプもありますが、備え付けのゴミ箱に捨てるタイプも多いです。汚く感じるかもしれませんが、水の流れが悪くペーパーが詰まることもあるので、ゴミ箱がある場合はそちらに捨てましょう。また公衆トイレではトイレの前に係員がいて、5角~1元を払って利用できる有料トイレもあります。
治安についての注意点
日本に比べて特別治安が悪いわけではありませんが、注意が必要なのは“すり”の多さです。中国語では“小偷xiǎo tōu”と言います。特に観光客は狙われやすいので対策をとっておいた方が安心です。カバンやリュックを体の前側で持つ、椅子に荷物を掛けない、ズボンのポケットなどにスマホや財布を入れない、貴重品はカバンの中の内側ポケットなど取り出しにくいところに入れて小銭だけ取り分けておくなどの工夫ができます。また街中には「公安」と書かれた服を来た警察官が巡回しているので何かあればすぐに助けを求めましょう。「公安」は日本語で聞くと特別な任務に就いているイメージがありますが、中国語では普通の警察という意味です。
言葉の通じない場所に出かけるのは少し勇気がいりますが、今回紹介したような少しの注意点を押さえておくだけで旅行がグッと安全で楽しいものになります。今年のゴールデンウィークは、「美味しい中華料理を食べたい!」「世界遺産を見たい!」「覚えた中国語を使いたい!」を叶えに中国旅行してみませんか?