『中国の人に喜んでもらえる確率の高いお土産、ギフトとは!?』
何をあげたら喜んでもらえるのか迷ったら、定番ものを。
せっかくですから、相手に喜んでもらえるギフト、お土産を持っていきたいと思うのは、どこの国の人も同じではないでしょうか。中国の人もお土産は好きで、旅行先や帰省先から戻ってきたら、よくお土産をくれます。日本から中国に赴任する人も、お近づきの印に何か用意していったら、きっと喜んでもらえると思います。
とはいえ、何を用意したら良いのか、さっぱりわからないと困ってしまう人も多いでしょう。相手の性別、年齢、職業等、いろいろ考慮して、あれやこれや考えて、レア物を用意して喜んでもらえると素晴らしいですが、それが至難の技でしたら、無難に中国でもよく知られている日本品質の万人に喜んでもらえる、いわゆる定番ものをご紹介しましょう。
お相手が若い女性だったら、お菓子や化粧品を。
お菓子といえどもたくさんありますが、ふつうの袋菓子でも十分喜んでもらえます。日本に住んでいる人にとって食べ慣れている味でも、中国の人にとっては珍しさがあります。日本のお菓子は中国の人の口にも合うようで、美味しいという評判をよく聞きます。袋菓子では味気がないと思われるのではれば、昔なつかしい金平糖や、日本らしい繊細な花柄の組飴や、かわいい金太郎飴等はいかがでしょうか。きっともらったとき、目で見て喜んで、食べて喜んでもらえるお土産になるはずです。
実用的なものでしたら、化粧品です。ファンデーションや口紅等でしたら、個人の好みがあるので難しいところですが、基礎化粧品である化粧水やお肌パックだと、女性でしたらもらって嬉しいものです。中国から日本に旅行に来て、ドラックストアで爆買していく人をよく見ていると、本当に基礎化粧品がよく売れているようです。爆買ツアーが去った後の棚には、何も残っていないかもしれませんが、お土産を考えている方でしたら、中国人旅行者の間で何が人気なのかチェックしておくと参考になるかもしれません。
数年前でしたら、頼まれるお土産といえばSHISEIDOやクリニーク等のメジャーなブランド化粧品だけでしたが、ここ最近はネットから情報を得ているのか、口コミのエネルギーがすごく、私たち日本人庶民が愛用しているリーズナブルな製品まで注目しています。良い製品に国境なんて関係はないのが良くわかりますね。日本品質に自信を持って、日本の良い化粧品を中国の女性にギフトとしてお勧めしてあげたらいかがでしょうか。
お相手がおじさまだったら、たばこやお酒!
おじさまのなかにも、お菓子を喜んでもらえる人もいるかもしれませんが、やはり日本のたばことお酒が一番人気のようです。
中国の人のコミュニケーションツールの代表といえば、たばこです。自分がたばこを吸いたいときには、まず一緒にいる相手にたばこを勧めてから吸うのがマナーです。これはビジネスにおいてだけでなく、井戸端会議のような地域の社交場でも同じです。自分だけ勝手に取り出して吸うと、非常に違和感を持たれるでしょう。日本にはないマナーですので、中国に赴任される方は覚えておくと良いかもしれません。お土産として日本のたばこを用意しておいて、自然な流れで、日本のたばこを勧めるのも、ビジネスを円滑に勧める手段のひとつになるかもしれませんね。
へたな食べ物をお土産として用意するより、たばこを用意しておけばOKだと思います。そうは言っても、愛煙家に限定されるのではと躊躇する方もいるかもしれませんが、中国では、もし本人が喫煙者でないとしても、同僚や家族に喫煙者がいるはずですので、周囲の人にあげたりできるので、もらっても困る人はいないようです。中国人同士でもたばこをプレゼントとして、やりとりする姿はよくみられます。日本人ではなかなか見ない風習ですね。
お酒も喜んでもらえるお土産です。仲良くなった中国の人から、日本のお酒が飲みたいから持ってきて!と、よくお願いされます。中国の人はお酒の席が好きですから、その席に日本のお酒を持っていくと大歓迎されます。
日本のお酒といっても日本酒と焼酎がありますが、一般的に日本酒のことを指し「清酒」(qingjiu)と呼んでいます。もちろん日本料理店等で注文することができますが、やはり日本人からお土産でもらったというのは、プレミア感があるようで本当に喜んでもらえます。ただお酒は持ち運びが重たく面倒ですし、税関で持ち込み規制もありますので、本当にお世話になっている方や、親しい方へのお土産に限られてくるでしょう。
郷に入れば郷に従え、中国のギフト文化も楽しんでみよう。
これは中国に赴任して、現地で現地の若いスタッフと一緒に働いていると経験するかもしれません。中国では結婚するときに、「喜糖」(xitang)というものを配って回る風習があります。アメやチョコレートやクッキーが詰まった袋を配り、結婚を報告します。結婚する前の女性でしたら、「いつあなたの喜糖をたべさせてくるの」と聞かれることが多々あると思います。つまり、「いつあなたは結婚するの?」という、日本では一歩間違えばセクハラになることを聞かれることがあるかもしれませんが、中国では日常ですので、あまり気にせず聞き流すことです。
また子供が生まれたら「喜蛋」(xidan)というものを配って回ります。かつては卵を配っていたようですが、最近では卵だけでなく、一緒にアメやチョコレートを配ります。卵も入っているので、初めてもらった人はびっくりするかもしれません。煮卵ですので、味がついておりそのまま軽食感覚で食べることができます。
日本のバレンタインディーは、女性から男性にチョコレートをプレゼントしますが、中国では男性から女性に花束をプレゼントをします。2月14日のバレンタインディーは、大げさではなく街中に花束を持った男性があふれかえり、タクシー争奪戦が起こります。
2月のバレンタインディー以外にも、中国には7月7日の七夕も恋人たちの日「情人節」(qingrenjie)があります。この日も男性から女性に花束をあげるために、花束を持った男性たちがあふれかえり、退勤時間になるとタクシー争奪戦が起こります。もし7月7日の情人節を知らなければ、男性が花束を持って歩いている男性を大勢見て、いったい今日はなんの日なの!?と驚くはめになることでしょう。
恋人たちの日以外にもシングルの人の日もあります。11月11日です。光棍節(guangkunjie)といいます。この日は、1990年代から中国の大学生たちの間で始まりましたが、2006年から中国企業のアリババによってシングルの人が自分にギフトを贈る日として、オンラインショッピングで大規模なセールが行われるようになりました。昨年の2014年には、11月11日のたった1日だけで日本最大の百貨店の売上高の2年分を1日で稼いだようです。571億元、日本円に換算して1兆円以上ものお金がたった1日で動いたのです。もちろんシングルの人だけでなく、恋人がいる人や既婚者も交えたオンラインショッピングの大セールの1日として定着してきました。それに便乗して、12月12日もオンラインショッピングデーにして大セールを行っていますが、まだこちらはこれからのようです。
ギフトというものは人と人をつなぎ、ハッピーにしてくれるものであることは、万国共通です。相手を想うこころが一杯につまったギフトのやりとりが、円満な人間関係を築くことをサポートしてくれるはずです。