『駐在がはじまったら、まずすること!“そうだ、家を探そう!”』その2
皆さんこんにちは。前回は中国駐在先でのお部屋探しについて、いくつかポイントを紹介させて頂きましたが如何でしたでしょうか?中国に限らず海外旅行の経験が豊富な方や、留学などの経験がある方にとっては「海外ってそういうものじゃない?」と寛容に受け止め、とても柔軟な対応をとられるのではないかと思います。が、そうではない方にとっては何もかもが冒険!心配事や、事前に覚えておきたい心構えなど、思うところは沢山あるとおもいます。
今回は中国での生活について「これはぜひ覚えておいて頂きたい!」という事を、私の実体験を踏まえてお伝えしたいと思います。
中国生活こぼれ話1 ~“鍵の不思議” ~
マンションを借りると鍵を変えることもあると思います。これは中国のマンションでは一般的なことなのですが、オーナーも私たちが入居した後は鍵をスペアを持たないということです。それで驚いたのは、鍵を変えたときのこと。「仮のカギと本当のカギの謎」という感じで二種類の鍵が、購入した鍵の中に付いていました。
とりあえず業者さんにお願いし、鍵を取り替える事に。業者さんは、すぐさまドアの錠をはずして新しいものに取り替えてくれました。すると「とりあえずこの鍵でかけて」と“仮のカギ”を渡してきたので、それに従い鍵を掛けてみました。すると今度は“本当のカギ”を渡し「こっちの鍵が本当の鍵だからね」言うではありませんか。さらには“本当のカギ”を使ったら、最初に使った“仮のカギ”は二度と使えないと言われました。実際に“本当のカギ”を使った後に“仮のカギ”を使ったら、その通り。“仮のカギ”では掛りませんでした。
カラクリはわかりませんが、つまりは安全対策の為に鍵を「取り替え時だけ用」と「実際に使う時用」の2種類用意しているそうです。どういうこと??と最初夫婦ともに混乱していたのですが、ワタワタしすぎて鍵交換に付き合ってもらった同僚の中国人に「二人とも落ち着いて!」と注意されてしまいました。
過去に二度引っ越して、二度ともこの“仮のカギ”があったので、どうやら中国では常識らしいです。きっとこの鍵交換を皆さんが体験したときに、私の言っていることが分かって頂けるのではないかと思います。「あぁ。これか~」と。それまで何となく覚えておいてくださいね。
中国生活こぼれ話―2~ “师傅て誰のこと?”~
中国のマンションは妙に天井が高く、梯子がないとなかなか電球も変えられなかったりします。基本的に電球の取り替えはマンションの修理部の方がやってくれますので、お願いしちゃいましょう。修理のおじさんによって、「梯子もってないのか!普通は一家に一台梯子をもってるもんだ!」と怒るように言われたりしますが、「没有!(ありません!)」と言いきってお任せした方が良いと思います。
修理が終わったら「谢谢,师傅」と感謝を伝えると良いですよ。“师傅”とは“技術者”のことを意味します。彼らが技術者かどうかは別にして彼らにとっては良い呼び名になります。タクシーや会社の運転手さんにも、“师傅”と呼ぶと確実に関係がよくなります。例えば「师傅,我要去○○百货店”(デパートに行きたい)」と使うと、「好的,好的。」と言って気持ちよく送ってくれたりします。
話は修理のおじさんに戻りますが、“师傅”へ御礼と一緒にお菓子やミカンの一つでも渡しておくと、今後修理が必要な時に、修理おじさんは快く引き受けてくれますよ!現地の人とコミュニケーションをとって味方に付けることも大切です。
中国生活こぼれ話3~“不動産屋”を中国語で何という?~
上海不動産屋“中原地?”の看板をよく見かけました。地域により大手の不動産屋はまちまちだと思いますが、日系のセンチュリー21など日本人に馴染みのある不動産屋もあります。不動産屋日系だったり、総経理が日本人だったりすると安心だったりする方は確認しておくと良いかもしれません。いずれにせよ、前もってネット等で調べていくこともマンション探しで役に立ちますよ。ちなみに中国語では“不動産屋” を“房地产”ともいいます。“不动产”というと、人によってはキョトンとされることがあります。“房地产”と言ったほうが通じやすい様です。
中国生活こぼれ話4 ~ポルターガイスト!現象~
ある夜、帰って電気をつけたら“バチッ”という小爆発音とともに、火花が散りました。一人だった私はぞっとしてしまい、真っ暗な部屋に立ちすくんでしまいました。それから真っ先に夫へ電話。すると夫は冷静に「それは、ヒューズが飛んだんでしょ?」と。
そうだったんです。ヒューズが飛んで電球が割れていたのです。とはいうものの、普通に電気をつけて電球が弾けるなんて思いもしなかったので、その時は相当焦ってしまいました。当時テレビで怪奇現象の番組を見ていたせいか、「ポルターガイスト現象だ!」と真っ青になってしまったのも良い思い出です。
それから部屋の中でブレーカーを探すこと20分。全く見つからない!日本のマンションならありそうな場所に、ブレーカーボックスが見つからないのです。守衛さんのところに行こうかと思いきや、あった!廊下のドア付の棚の中にカバーがかかったそれらしきもの。そしてこのカバーが開けられない。携帯の明かりを頼りに20分。もう壊しちゃおーかなーと思ったところ、すっと空きました。家に帰ってから40~50分以上、やっと部屋の中に明かりが戻りました。いやぁ、疲れました…。
その時は幸い電球にカバーが付いていたので大丈夫だったのですが、惨劇再び。二回目はお風呂場でした。このときは外側の電球カバーのガラスも割れ、もう大惨事。バスマットも変え、ガラスの処理と掃除に必死な思いをしました…。
なぜこんな事が起きてしまうのでしょうか?実は中国の商用電源の電圧が、日本に比べて不安定な所に原因があります。日本の場合、商用電源は100V(東日本50Hz/西日本60Hz)であり、その変動幅はおよそ95V~107Vと±約10%未満と言われています。しかし中国の場合は商用電源が220V(50Hz)に対し、その変動幅は180V~270Vと±約20%も振れ幅があるのです。とくに白熱電球は急な電圧変動に弱く、急に電圧が上がってしまうと破裂してしまうそうです。後々調べてみるとこんなにも違いがあるんですね。
ただ、頻繁に起こるわけでもなく、一度もそんな事起こっていないよ!という人もいます。場所によっても変わるのかもしれません。が、私の場合は8年の間に3回、忘れた頃にやってくる感じでした。なので引っ越したら、すぐにブレーカーの位置を確認する事をオススメします!あと可能であれば電球のカバーは割れないものが良いかもしれませんね。
私の経験談を含めて幾つか紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?最後の内容は危ないのでぜひ注意して頂きたいのですが、海外生活では起こり得る事だと認識の幅を広げて頂けると落ち着いて対処できるかもしれません。
さぁ中国駐在も楽しくなってきましたね。 海外で生活をしないと体験することのできない“未知との遭遇”。何も分からない世界に飛び込むはいくつになってもワクワクするものです。
一度飛び込んでしまえば、不安なんて最初だけで、コミュニケーションを重ねて行けば自然と周りに溶け込んでいけるものです。“入乡随俗 (郷に入れば郷に従え)”と昔から言われているように、徐々に自分から慣れていくものです。ぜひ素敵な物件を見つけてくださいね!